北國銀行 不祥事
巨額の着服事件が発生しました。しかも、期間が1年間で、金額は3億6000万円です。従来と異なる新手の着服方法で、額が大きくなりました。手口に加え、資金使途も解明されておらず、また、記者会見の有り様まで、様々な課題を見せています。2月21日に公表されたこの事件をチェックしていきます。
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地元テレビ局もテロップに「驚異の3億円」と表示。概要は
事件報道は地元テレビ局(石川テレビ)では次の通り。
北國銀行福井支店の元行員が客に融資した金や預金を着服していたことが分かりました。着服額は合わせて3億6600万円に上り、北國銀行は警察への告訴を検討しています。
北國銀行によりますと、着服をしていたのは福井支店に勤務していた26歳の元行員です。
元行員は、2018年8月から2019年10月の1年2か月の間に福井県内にある4つの法人に対し、「融資の実績を重ねると信用が増す」などと必要のない融資話を繰り返し持ち掛け、預かった金を着服していました。
融資金の返済を迫られた法人が銀行に対し「元行員に融資金を預けているため返済できない」と連絡があり着服が発覚。さらに、内部調査を進めたところ、2人の個人に対しても定期預金を作る名目で預かった金を着服していました。
元行員が着服した金額は合わせて3億6600万円、実質の被害額は1億5500万円に上ります。
元行員は着服が発覚する前、去年10月に自主退職していて、北國銀行によりますと、元行員の勤務態度には問題なかったということです。
北國銀行は元行員が着服した金を遊興費に使ったとみていて、警察への告訴も含めて検討しています。また被害者に対しては適切な金額を賠償する方針です」
北國銀行の頭取と言えば、2月18日付けの日本経済新聞に堂々とインタビュー記事が掲載されています。全員で「コンサルタント営業」を実践すると応えています。
しかし、着服発覚のお詫び会見には出席しません。前田専務が謝罪しています。
ちなみに1月に同じように着服事件が発覚した宮崎銀行は頭取が2回も記者会見に臨んでいます。
巨額着服の新たな手口
今回の事件で、これまでにない着服の手口が出てきました。
従来は顧客の預金や定期積金の集金を誤魔化して、着服するのが通例でしたが、この事件では、法人取引先に「融資」を持ち掛け、実際には融資金額を別の口座に入れて横領した方法です。
北國銀行の発表文によると「 取引先に対し、融資の実績づくりとして借入を打診し、当座貸越枠(短期借入枠)を利用し、融資を実行。融資した資金を、銀行の金庫や別口座にて保管管理するとの名目で 払出伝票を徴求。現金はお客さまに交付せず、着服していました。 」
融資しようにも、なかなか対象先がなく、どこの銀行も融資先確保に頭を痛めている時代。融資で利ザヤが取れないからこそ「コンサル営業」という言葉が必要になっている時代に、
イマドキ、使う当てもないお金を「信用が高まる」との説明を真に受けて、金利が負担になるにも関わらず借入する法人先って・・・あるのでしょうか?そのような法人があったことも驚きです。しかも4先も。
普通に(?)2先から預金も着服しています。3千万円も。もはや3億円の金額の前には、3千万円が少なくも感じてきますから不思議です。
実質被害額1億5千5百万円、なんに使った?
たった1年間の間に1億5千万円を実際には使用していた(もしくは持っていた)のは、どのような使途につかったのでしょうか?ギャンブルかFXか?26歳の犯行にしては巨額過ぎませんか?
昨年10月に自主退職していますが、事件発覚前です。どうして外国に高跳びしなかったのでしょう?融資先に問合せされたら一発で発覚するのでしょうから逃げるしかなかったはず。
入行間もない若手行員が犯行に手を染めるのはなぜ?
本日もブログを読んでいただき、ありがとうございました。
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