【銀行員 未然防止】高齢者が知らずに口座売買に加担?

当ブログはアフィリエイト広告を利用しています

特殊詐欺
この記事は約5分で読めます。

高齢者を狙ったオレオレ詐欺が新たな問題を生み出した。

これまで小遣い稼ぎで若年層から口座を買い取っていたが、今度は知識に乏しい高齢者から詐欺用の口座を作らせてる手口が広まっている。岩手県では、「一億円が当選した」という嘘の内容のDMを受け取った高齢者が、銀行に口座を新規開設しに行ったところで窓口行員に気づかれ未遂に終わった。口座開設理由を伏せていたら、この銀行でも新規口座開設に応じていたかも知れない。高齢者は開設した口座をDM先に連絡すれば、「口座番号とキャッシュカードを送れ」「インターネットバンキング手続きを」など口座を詐欺グループが使えるような手続きに進んでいた可能性がある。
口座売買は犯罪で、口座売買のお小遣い稼ぎも罪になることが知れ渡ってきた。
次の展開として考えられるのは、オレオレ詐欺の犯罪グループが、高齢者に口座作成と受け渡しを持ちかけ、口座買い取りのコストを掛けずに、犯罪用の口座を確保する新たな手口だ。
高齢者、ひょっとすると自分の両親が詐欺に加担する可能性もある。
高齢者からお金を騙し取るだけでなく、次は口座まで巻き上げようとする詐欺グループの活動に要注意だ!
(話題になっている高齢者に新規口座を作らせる手口はこれだ!)特殊詐欺を未然に防いだとして、岩手県警一関署は1月11日、岩手銀行一関支店と、行員の23歳の女性と54歳の男性に感謝状を贈った。同署によると、昨年12月20日午前、口座の開設手続きのために同支店を訪ねた80歳代男性に女性行員が対応。男性が持参した封書の「1億数千万円が当選した」との書面を不審に思い、上司の男性行員に相談した。男性行員は警察へ通報し、手数料などをだまし取られる被害を未然に防いだ。 男性は前日にも同支店を訪れ、印鑑を忘れたため営業時間外に再度来店。女性行員が現金自動預け払い機(ATM)前で20分ほど男性から話を聞き取り、詐欺の可能性に気付いたという。上野太郎署長から感謝状を受け取った女性行員は「お金をだまし取られるほか、口座売買に加担する可能性もあった。お客様の様子や日常会話から不審な点に気付けて良かった」と振り返った。男性行員は「通報をためらわないで良かった。今後も詐欺への感度を高めて預金を守りたい」と気を引き締めていた。(読売新聞記事参照)

止まらない特殊詐欺犯罪。1月11日だけで3件の感謝状贈呈

特殊詐欺による被害を未然に防いだとして兵庫県警明石署は1月11日、みなと銀行二見支店(明石市二見町東二見)に感謝状を贈った。 同署などによると、昨年11月28日午後、50代男性が1人で訪れカウンターでATMの操作方法を尋ねた。対応した行員和田瑞季さん(26)は、男性が未納の携帯料金を払うという振込先が個人名義であったこと、30万円と高額だったことから詐欺を疑ったという。  和田さんから対応を引き継いだ同僚の山田理恵さん(48)が話を聞くと、男性は「携帯料金の未納があると電話がかかってきた。郵便での通知は届いたことがない」という。詐欺だと確信した山田さんは、男性に振り込みをやめるよう説得した。 振込先が不審な口座であると判明し、行員が110番通報。男性は警察官から詐欺だと伝えられて納得したように帰ったという。 二星(にぼし)友昭支店長(46)は「高齢者の利用が多く、日頃から行員に注意喚起するよう心がけている。被害を防ぐことにつながって本当に良かった」と話した。(神戸新聞記事参照)
一人暮らしの70代女性に対する特殊詐欺被害を防いだとして、和歌山県橋本市の紀陽銀行橋本支店(小松慎吾支店長)と営業課の足立悠紀子さん(27)に1月11日、橋本署の保田彰署長から感謝状が贈られた。  同署などによると、昨年12月20日、投資信託の全額解約を申し出た同市内の女性に足立さんが窓口で対応した。解約理由を尋ねると「東京の会社から電話がかかってくる」と急ぐ様子で、解約理由を話さないなど不審な様子から詐欺被害を疑い、上司を通じて橋本署に情報提供した。 署が女性に事情を聴くと、5日ほど前から身に覚えのない高額な商品購入の未払い金請求を電話で受けていた。要求額は1200万円に及び、様々な肩書を名乗る6人以上から「警察に言ったら捕まりますよ」などと代わる代わる迫られていたという。 感謝状を受け取った足立さんは「女性は誰にも相談できず、おびえて苦しそうな様子でした。救うことが出来て本当に良かった」と取材に述べた。保田署長は「感謝しかない。官民連携で特殊詐欺を1件でも防いでいきたい」と話した。(朝日新聞記事参照)
2022年上半期の「架空請求詐欺」「還付金詐欺」等の特殊詐欺の被害は、昨年度より増加しています。その背景には、詐欺に使われるマネー・ローンダリング(資金洗浄)口座が多く存在していることがあります。詐欺グループは不正口座をいかに取得するかに力を注いでいます。 これまでは盛んにSNS上に「お金をあげます」という書き込みをして、若者に連絡をとらせ「新規に口座を開設すれば、お金を工面してあげる」との言葉を持ち掛けて口座を騙し取り、それを詐欺に使う手口がありました。 今回の事例では「1億数千万円が当選した」とのダイレクトメールを送り、新規の口座を開設させようとしたとも考えられ、若者だけでなく、高齢者を新たな口座作成先として狙っています。銀行口座を売買したり譲渡することは一時期借金に追われた人が小遣い欲しさに売り飛ばして問題になるケースがほとんどですが、販売した銀行口座が犯罪に使われた場合は、口座を売った当の名義人も罪に問われる可能性もあります。
しかし、高齢者が口座を売買するのではなく、受け渡しているだけだったら罪に問われるのか?お金のない若い世代がつい小遣い欲しさに無知を利用されて犯罪に加担、というケースが増えているのに加え、今後、高齢者による口座開設が問題になるケースも増えてくるのではないでしょうか。

コメント