中南信用金庫で2件の着服。ともに20代男性職員が犯行。

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着服
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2月26日に公表された神奈川県内の中南信用金庫で発生した着服事件です。それぞれ、20代男性職員による2件の着服が明らかになりました。会見は開かず、着服理由もトンデモない話です。

着服事件が2件、発覚。事件の概要は

NHK神奈川の報道によると、

神奈川県大磯町に本店がある中南信用金庫の20代の男性職員2人が顧客の口座から現金1000万円を不正に引き出したり、顧客の名義で勝手に口座を作ったりしていたことが分かりました。

中南信用金庫によりますと平塚市にある旭支店に勤務する20代の男性職員が顧客の印鑑を勝手に使って口座から現金1000万円を引き出していたということです。
この顧客が死亡し、相続の手続きをしていた親族が不自然な金の出入りがあることに気づき、信金が調べて不正が分かったということです。
男性職員はこの顧客を含む12人の名義で勝手に口座を作って自分で管理していて、引き出した金の大半をこうした口座に入金していたということです。
また二宮町にある二宮支店に勤める別の20代の男性職員が、自分で必要な書類に記入するなどして4人の顧客名義の口座を勝手に開設していたことも分かったということです。
この信用金庫では口座の新規開設などが業績として評価される仕組みでいずれの職員も「業績を上げるためにやった」と説明しているということです。
中南信用金庫は今後の対応について警察とも相談するとしていて、「深く反省するとともに、内部管理態勢の強化・充実を図り、信頼の回復に全力で取り組んでまいります」とコメントしています。

20代の若手職員が不祥事を発生

中南信金の発表資料によると、

1.不祥事件の概要 事件その1

事 故 者 20代の渉外係職員 発 生 店 舗 旭支店 事故内容 ①定期預金中途解約金の着服 ②借名預金口座の作成 発覚日 ①令和2年1月7日 ②令和元年12月27日 発生期間 ①平成31年1月31日から令和2年1月7日(1顧客) ②平成30年10月29日から令和元年12月10日(全11顧客) 事故金額 ①2,000,000円 ②4,179,999円 発覚の端緒 ①令和元年12月24日、お客さまから定期預金に関するお問い合わせがあり、庫内調査を開始。令和2年1月7日、所轄警察署にて事故者の事情聴取を行った結果、事故者が着服したことを自供し、発覚いたしました。 ②上記お問い合わせがあったことから、庫内で事故者の取扱い口座を調査した結果、発覚いたしました。

事件その2

事 故 者 20代の渉外係職員 発 生 店 舗 二宮支店 事 故 内 容 借名預金口座の作成 発 覚 日 令和2年1月10日 発 生 期 間 令和元年10月8日から令和元年12月19日(全4顧客) 事故金額 30,000円 発覚の端緒 事故者を含む職員2名が、お客さまへ定期積金の解約金をお届けに訪問した際、お客さまから、身に覚えのない現金であるとの申出があり、その場で事故者が借名預金口座を作成したと認めたことから、発覚いたしました。

同時期に2つの不祥事が同時に発生。

本部もさぞや驚いたことでしょう。同じ時期に2件も不祥事が発覚したのですから。

ともに、20代の若手職員の犯行です。もはや、着服犯罪には年齢や性別は関係ないように見えてきました。

昔はギャンブルや借金など、年を重ねるに従って借金が膨らんで、という構図でしたが、最近は20代の若手職員の着服が目立ちます。

人材教育を含めて金融界全体の問題として共有すべきことかもしれません。

記者会見は開かない。

2件も不祥事を発生させ、かつ若手職員の犯行だったという今回のケース。なぜ、理事長は率先して地域に説明しないのでしょうか?

先月、同じ着服事件発生で長野信金は理事長出席による記者会見を開きました。

また、豊田信金も地元の記者クラブで記者会見を行っています

どうして同じ信金でも対応が違うのか?その答えはわかっています。

瀬戸信金のケースと同じです。noteにもまとめてあります

トンデモない 着服の理由。新規口座開設にノルマ?

NHKや地元の神奈川新聞によると、職員は「 口座の新規開設などが業績として評価される仕組みで、業績を上げるためにやった、と説明している」ということです。

イマドキ、ノルマ達成のために不正に手を染めるとは。いや、イマドキ、新規の口座開設にノルマがある金融機関が存在した方が驚きです。口座なんて最近はマネロン対策で作らせないのに。時代に逆行していませんか?

本当に、新規口座開設にノルマを与えていたのでしょうか?経営計画を抜本的に見直す必要もあります。

つまり、開設よりも稼働率に重きを置くべき。

また、最近は休眠口座に管理費を新設して管理口座数を減らそうとするのが主流なのに、中南信金はどうなっていたのでしょうか?今回の着服の理由説明には納得できない部分があります。だからこそ、記者会見で明らかにしてほしかった。

顧客への説明に追われる職員の思いを考えれば、理事長をはじめ役員は積極的に地域に情報発信すべきではないでしょうか?特に、今回は20代の若手職員2人の不祥事です。今後の人材育成計画を含めて検討課題は多いはずです。

本日もブログを読んでいただき、ありがとうございました。

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